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薄毛対策に唐辛子が良いって本当?

唐辛子

私たちの体は、髪の毛も含めて日頃食事から摂取する栄養によって作られます。「医食同源」という言葉もあるように、よい食事が健康な体を作ってくれるわけですが、髪についてももちろん当てはまります。髪の原料となるタンパク質をはじめ、髪の成長に欠かせない栄養は不足しないように接取してもらいたいと思いますが、必要最低限だけでなく、一歩進んで攻めの薄毛予防効果のある食材を取り入れれば、薄毛対策に一役買ってくれます。

その中で、今回は「唐辛子」について取り上げて見ていきたいと思います。


唐辛子の何が薄毛に効くのか?

カプサイシン

唐辛子は見た目にも真っ赤でいかにも刺激がありそうに見えますが、実際に生でかじったことがある人は「痺れるような辛さ」を体験したはずです。この刺激成分の元になっているのが「カプサイシン」という成分です。調理の面では、食欲を増進させる効果や、スパイスとして利用することでの減塩効果を狙って利用されることもあります。

また代謝を上げて脂肪の燃焼を助ける効果を期待して、ダイエットの面でも利用されることがあります。唐辛子を食べると、味覚性発汗が起き一気に汗が噴き出してきますが、薄毛対策的に期待するのはカプサイシンの「血行促進作用」です。


唐辛子は血流の改善作用が期待できる

唐辛子に含まれるカプサイシンは全身の血の巡りを良くしてくれるので、冷え性の方にも嬉しい効果があります。血流の改善は薄毛対策としても非常に重要で、頭皮の毛細血管の血行が悪くなると毛根が栄養を補給できなくなります。頭皮の毛細血管は元々細いので容易に血行不良に陥りますから、特に配慮が必要です。

食べ物から取り入れるカプサイシンは、頭皮も含めて全身の血流改善に役立ちますので、血行不良性の薄毛の予防改善に役に立つ可能性があると考えられています。市販の育毛剤の中にも、トウガラシエキスなどの形でカプサイシンを含有したものもあるくらいです。


カプサイシンの摂り方

カプサイシンを含む唐辛子を日常の食生活に取り入れることができれば、全身の血行を良い状態に保てます。唐辛子はそのまま食材として売られていますから、購入して調理することができます。例えば野菜炒めなどに使えば、スパイシーな味付けにして且つ減塩も可能です。もっと簡単にカプサイシンを接取するには、ボトルタイプで売っている一味唐辛子や七味唐辛子がおススメです。

スーパーではコショウなどスパイスの棚に並べられているので、すぐに見つけることができます。ちなみに、一味唐辛子は原材料として赤唐辛子だけを用いたもので、七味唐辛子は赤唐辛子の他に麻の実やけしの実など、複数の香辛料が混ぜられています。

風味としては七味唐辛子の方が複雑さが出ていいかもしれませんが、カプサイシンの摂取だけを目的にするならば一味唐辛子の方が効率がいいでしょう。ただ、あまり固執する必要はないので好みにより使いやすい方を選択してください。


摂りすぎは注意

カプサイシンは非常に刺激性が強いため、接取にあたっては量を調整する必要があります。元々辛いもの好きな人は相当量を食べても平気な人もいますが、刺激によって胃の粘膜が傷ついてしまうこともあります。人間の体にとって辛みは毒性のある成分と認識されるため、体質によっては激しい下痢を起こすこともあります。元々下痢体質の人はリスクが高いので量を調整するようにしましょう。

また排便時には肛門周囲にも影響します。排便時に肛門周囲に付着した刺激成分が、肛門周囲の皮膚をかぶれさせ、激しい痒みを引き起こすことがあります。痒みを起因として掻き毟ることで、外傷から細菌感染を起こすこともあります。口中では舌の味覚を狂わせて味覚障害となることもあるので、唐辛子を取り入れるとしても、量や食べる頻度は各自の体質に合わせて調整が必要です。

育毛剤に含まれるカプサイシン成分についても、皮膚が弱い人は刺激を感じることがあります。傷みやヒリヒリ感を感じるようであれば、体質的に合わないということですので、その育毛剤の使用は避けた方が良いでしょう。


唐辛子は刺激に注意しながら上手に取り入れよう

唐辛子料理

本章では唐辛子が薄毛対策に役に立つかどうか、主成分であるカプサイシンの効果について見てきました。食材として取り入れた場合、全身の血流を良くしてくれる作用があるので、頭皮の血行不良の改善に期待が持てます。

カプサイシンは、一味唐辛子や七味唐辛子として日常の食事に取り入れやすい利点もあります。刺激が強いので、人によっては胃に不調を生じたり、下痢等の症状が出ることもあるため、量の調整は必要です。

しかしながらAGAによる薄毛化は唐辛子(カプサイシン)の作用だけでは止められません。進行性の症状と言われるように、男性型脱毛症(AGA)は放置していると悪化の一途を辿りますので、不安を感じ始めた際はできるだけお早めにご相談ください。